本日の写真は2015年8月に撮影した長崎の風景です。奥には三菱重工長崎造船所の立神工場が見えています。ドックには建造中の客船が見えており、三菱重工が建造した客船2隻のうち、2番船となるアイーダ・ペルラです。
当時、この船は不振に喘ぐ三菱重工の造船部門が、高単価船の建造へ舵を切るため、その布石として受注した船でした。しかし、この船の建造で大損失を発生させ、それが遠因なのかは分かりませんが、三菱重工長崎造船所の造船部門は相次いで分社化しました。分社化した会社の1つは解散の憂き目に有っています。また、頼みの綱であったLNG船も韓国勢に負け(ここは韓国政府の市場競争を無視した補助金投入も一部原因ですが...)、そしてとうとう香焼工場の売却となり、造船部門は縮小されることになります。(写真左奥に香焼工場が写っています。)
一方で、長崎造船所には航空エンジンの工場が誘致され、舶用プロペラを製造していた推進器工場の跡地に航空エンジンの工場が建設されています。
推進器の種類が海から空へと変わったのは、時代の流れを見ているようです。
