東北の関西人

訪れた街の街並みを紹介します。

【本日の1枚】今治造船 広島工場

本日の1枚は、今治造船広島工場の写真です。とはいっても、試験中の船の着岸前の様子です。(さすがに工場の詳細が写るのはまずいので、遠景に留めておきました。)

 

この時は協力会社の方と一緒に乗船して、新製品の各種データ収集を行いました。転職して約9か月経ちましたが今でも船は大好きで時々海運ニュースを読んだりしています。

今治造船 広島工場

今治造船 広島工場

以前も述べたかもしれませんが、日本の造船産業は瀬戸内海に集中しています。特に今治エリアは造船業が盛んで、今治造船を筆頭に常石造船尾道造船、新来島造船、しまなみ造船といった造船所が各所に点在しています。船の魅力といえばやはり人間が建造できる最大の乗り物ということですが、一方で技術的にはおおよそ成熟された輸送機器になるかと思います。かつては世界を一風した日本の造船産業ですが、現在は中国・韓国に押されています。

造船というのは船が船主(顧客)の要望に応じて建造されるという一品物という性質もあり、自動車のように生産工程の自動化が難しい分野でもあります。したがって、産業構造がどうしても労働集約型(=多数の作業者をいかに沢山安く雇えるか)の構造に陥ってしまいます。造船業の命運は、いかにコストパフォーマンスに優れた生産システムを構築できるかにかかっています。

このため、現代の日本では造船業はかなり経営が難しい産業ですが、島国の生命線を握る産業でもありますので、今後とも自国での船の建造技術を保ってほしいものです。

 

大島造船のように得意のバルクキャリアに特化して、自動車を生産するように船を建造する面白い造船所もあります。大島造船はこの戦略が優れており、月産2隻といった、単独の造船所としては優れた建造数を発揮している造船所もあります。